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農業系エンタメ作品に触れてみた。Part 2

農業系エンタメ作品に触れてみた。Part 2

農業や食をテーマにしたエンタメ作品(本、映画、マンガなど)をコラム的にご紹介します。

筆者は東京生まれ東京育ち。農業経験はありません。

なお、文中に内容のネタバレも含みますのでご注意ください。

【マンガ「もやしもん」】

■作者:石川雅之

■全13巻(イブニングKC)

■あらすじ

「農大で菌とウイルスとすこしばかりの人間が右往左往する物語」(作者談)

「菌」が見える主人公の農大キャンパスライフ

主人公は「菌」が肉眼で見えるという不思議な能力を持つ種麹屋の次男坊・沢木惣右衛門直保。彼はただ菌を肉眼で見ることが出来るだけでなく、会話をしたり手でつかんだりすることもできます。

沢木は東京でのキャンパスライフにあこがれてなんとなく農業大学に入学するわけですが、

大学関係者はその特殊能力に目をつけ、図らずも菌やウイルスにまつわる様々な出来事に巻き込まれていくことになります。

 

菌がかわいい・・・?

いつも沢木の周りを漂って助言やアドバイスをすることもある、幼馴染の関係に近いコウジカビの一種「A・オリゼー」や、乳酸菌の一種である「L・ラクチス」、はたまた足に住み着く水虫菌からO-157まで、ありとあらゆる菌がゆるキャラの様にデフォルメされてかわいく描かれています。

菌に関するマニアックなうんちくがすごい

作中では、沢木の所属する研究室の教授や菌のみなさん(?)が発酵や酒に関してのうんちくを細かーく語り始めます。

私の様な菌や農業に疎い人にとってはなるほどと思う雑学も多いものの、いかんせん説明が長いので読み込むには多少の根気と集中力が必要です。

一冊読み終わった後の読了感は普通のマンガでは中々味わえないくらい。

農業系学園コメディ作品というよりは、実際に農業や食品に従事している方、勉強している方にとって参考になるような教科書的なマンガと言えるのではないでしょうか。

あと、一応言っておきますが、先輩男性陣の生活する汚い部屋に異常な数の菌が生息していたり、納豆を食べている口から菌がどばーっと溢れたり、普段見えないレベルの菌たちがしっかりと描かれてしまっていますので、過度な潔癖症の人はきついかもしれません(笑)

鶴千亀万