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2か月間のお楽しみ、スタートです!

梨王国 白井!橋本梨園から伊藤梨園へ、梨めぐり!

橋本梨園の橋本哲弥さんから、同じ白井市で梨園を営んでいる伊藤梨園の伊藤康裕さんを紹介してもらいました。さすが梨王国、白井!

ポテンシャルが高い!

伊藤梨園は橋本梨園と同じ白井駅にあります。白井駅で伊藤康裕さんと待ち合わせして、いざ梨園へ。年のころも橋本哲弥さんと同じくらいだなぁ、と思っていたら、なんと同級生と。小さいころから親も同じ職業で同じ環境で育ってきて、いまは親から継いだ同じ仕事で切磋琢磨しているという。非常に感慨深くなってしまいました。

伊藤梨園 副代表 伊藤康裕さん

まずは、初対面なのでアイスブレイク。

ネットで「伊藤梨園」と検索すると千葉県だけで5~6園ヒットして、危うく違う伊藤梨園に行くとこだった旨、報告(笑)。鎌ヶ谷・

船橋・市川…割と近いエリアにたくさんの伊藤梨園。千葉が全国No.1の生産量を誇るのもうなづけます。

続けざまに、橋本さんから教えてもらった知識を、薄っぺらいトークでコミュニケーションとっていると、「ジョイント」というワードが出てきました。それは栽培手法のことで、前回教えてもらった「四本主枝」と「二本主枝」とはまた違う仕立て方のよう。さて、復習の時間です。「四本主枝」は枝が四本に分かれていて、「二本主枝」は二本に分かれています。「二本主枝」の方が作業効率があがるとのことで、橋本さんたち若手生産者は、お父さん世代の「四本」より「二本」を選ぶとのことでした。で、この「ジョイント」仕立てとは、どうもさらに枝の数を減らした「一本主枝」のようです。その一本の枝を下図のようにつなぎ合わせて栽培すると。さらにさらに作業効率があがるようで、これから主流になってくるかもとのことで、白井市でも動きが出ていているようです。


さてさて。前回の取材では、梨づくりの行程の「交配」まで取材しました。次からの行程は「摘果→袋掛け→玉決め」と続き、そしてついについに、の「収穫」となります。

僕が取材したのは7月の末日。もう既に「摘果」(てきか)「袋掛け」まで終わっていました。さて、復習です。「摘果」とは、そうですね。5%に絞り込むための摘み取りの作業です。蕾を摘み取る「摘蕾」(てきらい)の後の作業ですね。「袋掛け」はイメージ湧きますよね。袋掛けされた梨のイメージ、強いです。二十世紀梨のイメージみたいですね。

袋掛けされた梨(新高)

実が裂けた梨

ただこの「袋掛け」。全品種の梨に掛けるワケではなく、果皮が傷つきやすかったり、シミができやすい品種に対してのみ行うようで、伊藤梨園では「新高」のみ、と。「幸水」や「豊水」や「あきづき」は袋掛けしないようです。

「新高」って、お肌がデリケートなんですねぇ。

 

ちなみにナシプチ情報。「幸水」は食べやすくて梨の王様と言われています。

甘みがありジューシー。「豊水」は酸味があり柔らかく女性の方が好きだとか。「あきづき」は「幸水」と「豊水」と「新高」を親に持つサラブレッドでシャキシャキとした触感で上品な甘みとなめらかな肉質。「新高」はざっくりとした

触感で酸味も薄く甘さ控えめで上品な味。知ってましたか?食べ比べしてみたいですねー。

 

「袋掛け」の作業が終わったら、次は「玉決め」です。5%絞り込み最終章ですね。それなりに大きくなった果実も、よく見てみると実が裂けていたり、成長していなく小さかったり、と様々なんですね。そういった劣化した実をガシガシ

落とす作業です。


実際、「玉決め」体験してきました!

と、疑問が。「新高」みたいに「袋掛け」された梨の「玉決め」はどうやって?袋を開けて劣化の確認??

「僕のところでは新高は玉決めしないですね。マメなところはしているかもですが。相当な労力になりますし、見た感じでわかります。

その分、他の品種に手をかけていますね。新高は放任な感じ(笑)」と伊藤さん。

新高は、お肌のケアはされるは、自由に育てられるは、と羨ましい(笑)。

玉決めにひっかかってしま95%の梨たち

玉決められた5%の梨たち


コーヒーが香る肥やし

コーヒーが香る肥やし

「収穫」の前までの作業、「玉決め」までは非常に理解できました!

さて、伊藤さんに何か工夫しているような作業などあるかどうかを聞いてみました。

 

「工夫ですか?そうですね。肥料ですかね。最近は肥料のにおいが問題になって作りづらくなっていたんです。橋本梨園は近所のJRAの競馬学校から馬糞をもらって

いますが、僕のところは茨城のポティロンの森の近所の牧場から馬糞を調達して、

それにもみ殻や豆腐(おから)、豚糞、牛糞を混ぜて、そこにコーヒーの搾りかすを入れます。におい消しですね。色は真っ黒ですよ」

 

ブレンドコーヒー(笑)

実際拝見させていただくと、確かにコーヒーの香り!そして真っ黒!一見肥料には

見えないですね。でも、これは肥料なんです!


2か月間、味と触感を変えてのお楽しみ

「玉決め」の行程が済んだら、あとは「収穫」を待つのみ!

さて、収穫のタイミングって、どんな時なのでしょう?

 

「枝の先の方が赤らんでくるんです。それが、そろそろかなぁ、のタイミングですね」

 

なるほど。で、収穫は8月上旬から10月上旬までの2か月くらいあります。これは、品種による収穫の時期の違いです。

「幸水」が8月上旬から。「豊水」が8月中旬。「あきづき」は9月初旬から。「新高」は9月中旬から。味を変えて、触感を変えて、2か月間梨は楽しめるのです!!これって、嬉しいですよね!熱中症になりそうな真夏は、みずみずしい「幸水」「豊水」。秋が近づくにつれて「あきづき」「新高」と。うーん、これは嬉しい!

 

「梨はお盆過ぎると需要がガクンっと落ちるんです。この2か月をぜひ味わってほしいですね」

切磋琢磨して白井の梨を育てる

素朴な質問。同じ白井の中だけでも、ものすごい数の梨園がありますが、それぞれライバルみたいな感じなのでしょうか?

 

「変な意味でのライバルではないですね。実は7月前後に、各園の今年の出来だったり、生産者のこだわりだったり管理状況だったりを見て回る“作見(さくみ)”っていうのがあるんですね。技術を磨くために毎年参加し、参考にしています」

 

「白井はさらに研究会が盛んで、橋本さんが中心に就農間もない若手農家達と立ち上げた梨友会だったり、二十一世紀梨作り研究会やてんとう虫の会などなど。他の地域からも参加しています。情報交換や技術を磨く場として交流を深めているんです。実は昨日も橋本さんと一緒に座学に参加していたんですよ」

 

愚問でした…。自分だけが売れようとかそういうものではないですよね…。白井一丸となって白井の梨を育てているんですよね。

失礼いたしました…。

子どもたちの笑顔、将来の夢

「子どもたちに農業体験をさせたいんです」

と、伊藤さん。

 

「農業って楽しいな、って感じてほしいんです。実は自分の子どもも小学生でして、通っている小学校からの梨園体験とかも受け入れているんですよ。すごく張り合いがありますね、そういうのは。いつかは収穫体験とかさせたいですね。ただ現状は忙しすぎてなかなか手が足りず…。でもそういったプログラムを将来的には考えたいです。子どもたちが喜ぶことをやりたいです。梨を地元の誇りにしてもらいたいんですよね。」

 

伊藤さんのお子さん。小学校が実施した梨園体験の時、さぞかしお父さんを誇らしく思ったことでしょうね。子どもたちの笑顔が将来の夢。ぜひ実現してほしいです!

伊藤先生の農業授業

さてさて、時はもう8月を終わろうとしています!

2か月のお楽しみは、スタートしてますよ!!